記事一覧

    ZFのテクノロジーとともに: 新型マセラティ・クアトロポルテ登場

ファイル 1537-1.jpgファイル 1537-2.jpgファイル 1537-3.jpg

これが6 代目となるマセラティ・クアトロポルテは、ゼット・エフ社のテクノロジーと共に、その折り紙付きの持ち味をさらに強調する存在となって登場します。8 速オートマチック・トランスミッション(8HP)にとって、走りの良さと快適さは相反するものではありません。同時に高いレベルを実現し、さらにそれが良好な燃費と組み合わされています。電子制御減衰力連続可変システムのCDC は、一瞬一瞬の走行状況に応じた減衰力を、ミリセカンド(1000
分の1 秒)単位で、それぞれの車輪に、最良のメカニズムによって発生させることで、優れた走行安全性と快適性、そしてドライビング・ダイナミクスを、この高性能車に提供しています。

満点を与えられる心地よい住み心地を実現した豪華でスポーティなクルーザーとしての乗用車。50 年前に現れた初代マセラティ・クアトロポルテ*は、自動車の世界にこのコンセプトを持ち込み、その地位を確立しました。そこから5 代目にあたる先代は、そのセダン・スタイルのボディにゼット・エフ社のテクノロジーを実装してショールームに姿を現しました。それと同様に今、姿を現した6 代目のクアトロポルテにもまた、最新のテクノロジーが組み込まれています。3.8 リッターのV 型8 気筒にツイン・ターボチャージャーを装着して390kW(530ps) を発生する新型クアトロポルテのパワーユニットには、ゼット・エフ社の8 速オートマチック・トランスミッションが組み合わされています。「これだけ強大なエンジンのトルクを受け止めて巧みに伝える変速機を開発するのは、並大抵のことではありません。」と、ゼット・エフ社の取締役会のメンバーであり、パワートレイン・テクノロジー部門を率いるゲルハルト・ワグナー博士は語ります。「クアトロポルテのための8HP において我々は、スポーティさと快適性のデリケートなバランスを生み出すことに見事に成功したと言えるでしょう。」先代モデルと比較した時、この8 速オートマチック・トランスミッションは6%の燃費改善をもたらしています。さらに、新たに油圧ポンプを追加することなく8HP に組み込むことができるスタート/ストップ機能(いわゆるアイドリング・ストップ)による燃料消費削減の可能性は11%に達します。それだけでなくZFの8速オートマチック・トランスミッションは、非常にダイナミックな効率とともに実現します。その反応は非常に速く、変速時間も短いのですが、通常の運転の中で乗員がその変速に気付くことはないほど滑らかな動作を実現しています。またこのトランスミッションは、連続した変速、そして離れた変速段に直接移行する「飛ばしシフト」のどちらも可能です。こうした幅広い領域をカバーする走りの資質は、サスペンションの側からも電子制御による減衰力連続可変システムであるCDC によって強化されています。このシステムは、ダンパーに電子制御で減衰力を無段階に変化させるユニットを組み込んだもので、これがサスペンションの動きに対して発生するダンパーの減衰力を、走行状況や運転操作に応じて瞬時に細分化させる機能を付与します。クアトロポルテにおいてこのCDC は、快適さを最優先にした「ソフト」からスポーティな走りのための「ハード」へ、瞬時に切り換えることを可能にしています。このダンパーの働きによってタイヤはより確実に路面をとらえ続けられるようになり、コーナリングする中での安全性も高まっています。

マセラティ・クアトロポルテ「Quattroporte」:
イタリア語で「quattro」は「4」、「porte」は「門、扉」の複数形を表します。すなわち「4 枚のドア(を持つセダン系の車型)」を意味します。1963 年に市販が始まった初代は、マセラティはもちろんフェラーリなどの高性能・高価格モデルでも2 ドアのクーペやオープン・ボディだった時代に、それらと同等のエンジンとシャシ―を使い仕立てられた華麗な4 ドア・セダンでした。(5L・V8~下はレース車両用で当時としては超高性能)1960 年代にプレイボーイとして知られたアガ・ハーン4 世がマセラティ5000GT の車台を使った4 ドア・モデルをデザイナー/カロッツェリアのピエトロ・フルアに発注。そのデザイン、4 ドアの超高性能車というコンセプトに注目が集まったことから、マセラティが自社の正式モデルとして開発・発売したと言われています。